クリニックの受付電話を減らしたい。診療時間・予約・駐車場の質問はAIで一次対応
「電話に出るたびに、窓口の患者さんを待たせてしまう。診療時間や駐車場の質問ばかりなのに、受付を増やす余裕はない。」
- はじめやすさ
- 1〜2ヶ月で形に
- 初期費用の目安
- 20〜50万円
業種別のAI活用
電話、予約の変更、院内の掲示、スタッフ教育。受付と事務の手間をAIで減らし、患者さんと向き合う時間をつくります。
「電話に出るたびに、窓口の患者さんを待たせてしまう。診療時間や駐車場の質問ばかりなのに、受付を増やす余裕はない。」
診療所は、地域のあちこちにある小さな職場です。厚生労働省の統計では、令和7年10月1日現在、一般診療所は105,521施設、歯科診療所は65,624施設あり、一般診療所のうち入院ベッドのない無床の診療所は100,361施設(95.1%)です1。院長と少人数のスタッフで回す院では、受付が窓口・会計・電話をまとめて受け持つことも珍しくありません。
医療DXの事業者である株式会社HERO innovationが発表した調査(有効回答154件)では、「電話対応が多く窓口業務が中断される」が47.4%で最も多かったとされています2。国の統計ではなく、事業者による調査の結果です。
国は医療DXを進めていますが、診療所の現場はまだ途中の段階です。厚生労働省の資料は、電子カルテについて「遅くとも2030年には概ねすべての医療機関において必要な患者の医療情報を共有するための電子カルテの導入を目指す」とし、歯科は2026年度中に具体的な対応方針を決めるとしています3。電子処方箋は、2025年6月時点で運用を始めた薬局が8割を超える一方、医療機関への導入は1割程度にとどまるとされています3。
医療には、ほかの業種にはない決まりもあります。広告(ホームページを含む)、医療情報システムの安全管理、患者さんの個人情報、そして診療の判断は医師が行うという原則です。AIを使うときも、この4つを先に押さえておきます。
いちばん効果が見えやすいのは電話の一次対応です。まず1〜2週間、電話の用件を数えるだけで、AIに任せられる電話がどれくらいあるかが分かります。昼休みと診療時間外から試せば、患者さんへの影響を小さくしたまま始められます。
次におすすめなのが院内掲示やお知らせの文案づくりです。休診や予防接種の案内をAIで下書きし、院長が確かめて出すだけでも、後回しになりがちな更新が進みます。
具体的な対応は、所管の窓口(保健所・自治体など)や専門家にご確認ください。
厚生労働省「令和7(2025)年 医療施設(動態)調査・病院報告の概況」(2026年9月29日) https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/25/dl/11gaikyou07.pdf ↩
株式会社HERO innovation「クリニック運営の「隠れた負担」に関する実態調査」(PR TIMES、2026年6月17日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000062237.html ↩
厚生労働省 医政局「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン改定について」(第32回 健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用ワーキンググループ 資料5、参考資料「医療DX令和ビジョン2030」厚生労働省推進チーム 第7回 資料2を含む、2026年5月29日) https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001102596.pdf ↩ ↩2
厚生労働省医政局医事課長通知「人工知能(AI)を用いた診断、治療等の支援を行うプログラムの利用と医師法第17条の規定との関係について」(医政医発1219第1号、2018年12月19日) https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000468150.pdf ↩
厚生労働省「医療広告等ガイドラインに関するQ&A」 https://www.mhlw.go.jp/content/001683595.pdf ↩
厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版 概説編」(令和8年6月) https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001716290.pdf ↩ ↩2